今更聞けない!IT業界の基本をわかりやすく解説
~受託開発・SES・一次請け・上流工程まで初心者向けに紹介~
IT業界に興味を持って調べ始めると、「SIer」「SES」「受託開発」「一次請け」「上流工程」など、聞き慣れない言葉が次々と出てきます。
「何となく意味はわかるけれど、違いを説明できるほどではない…」という方も多いのではないでしょうか。
IT業界は専門用語が多く、一つひとつの言葉が仕事の仕組みに深く関わっています。しかし、基本を押さえれば決して難しい業界ではありません。
この記事では、IT業界の全体像を簡単に紹介したうえで、初心者が最初に知っておきたい「受託開発」「自社開発」「SES」「客先常駐」「一次請け・二次請け」「上流工程・下流工程」をわかりやすく解説します。
IT業界とは?
IT業界とは、企業や個人が利用するシステムやアプリ、Webサービスなどを企画・開発・運用する業界です。
例えば、ネットショッピング、銀行のATM、病院の電子カルテ、会社の勤怠管理システムなど、私たちの身近なサービスの多くがIT業界によって支えられています。
システムを必要としている企業が依頼し、それをIT企業が開発・運用するというのが基本的な流れです。
その中で、仕事の進め方や契約形態によって、さまざまな言葉が使われています。
受託開発とは?
受託開発とは、お客様から依頼を受けてシステムを開発し、完成した成果物を納品する仕事です。
例えば、「販売管理システムを作ってほしい」「予約システムを開発したい」といった依頼を受け、それに合わせたシステムを設計・開発します。
イメージとしては、注文住宅を建てる工務店に近いでしょう。お客様の要望に合わせて設計し、完成した建物を引き渡すように、受託開発ではシステムを完成させて納品します。
プロジェクト全体を管理することが多く、SIerが受託開発を行うケースも少なくありません。
自社開発とは?
自社開発とは、自社が提供する製品やサービスを自社で企画・開発・運営することです。
例えば、クラウドサービスやスマートフォンアプリ、ECサイトなど、自社ブランドのサービスを継続的に改善していきます。
受託開発が「お客様のためにシステムを作る」のに対し、自社開発は「自社サービスを育てる」のが特徴です。
そのため、利用者の声を反映しながら長期的に開発へ携われる点が魅力といえるでしょう。
SESとは?
SES(システムエンジニアリングサービス)は、エンジニアの技術力を提供する契約形態です。
システムそのものを納品するのではなく、エンジニアがプロジェクトへ参加し、開発やテスト、インフラ構築などを支援します。
実際には、SIerや受託開発会社のプロジェクトへSESエンジニアが参画することも多く、IT業界では重要な役割を担っています。
客先常駐とは?
客先常駐とは、エンジニアがお客様の会社やプロジェクト先で勤務する働き方のことです。
よくSESと混同されますが、SESは契約形態、客先常駐は勤務場所を表す言葉です。
例えば、受託開発や派遣などでも客先常駐になる場合があります。
つまり、「客先常駐=SES」ではなく、「客先常駐という働き方をSESで行うことが多い」と理解するとわかりやすいでしょう。
一次請け・二次請けとは?
IT業界では、一つの企業だけで大規模なシステムを開発することは少なく、多くの会社が協力してプロジェクトを進めます。
発注元から直接仕事を受ける会社を「一次請け」と呼び、その会社から仕事を依頼される会社が「二次請け」、さらにその先が「三次請け」となります。
この仕事の流れを「商流」と呼びます。
一般的に、一次請けほど顧客との打ち合わせやプロジェクト管理を担当し、下位の会社ほど開発業務を担当するケースが多くなります。
ただし、企業によって役割は異なるため「二次請けだから技術力が低い」というわけではありません。
上流工程・下流工程とは?
システム開発には、大きく分けて上流工程と下流工程があります。
上流工程では、
- 要件定義
- 基本設計
- 詳細設計
など、「何を作るか」を決める仕事を担当します。
一方、下流工程では、
- プログラミング
- テスト
- 運用・保守
など、「実際に作る・動かす」仕事を担当します。
上流工程では顧客とのコミュニケーションや調整力が求められ、下流工程では技術力や正確な作業が重要になります。
どちらもシステム開発には欠かせない工程です。
まとめ
IT業界には多くの専門用語がありますが、それぞれの役割を理解すると業界全体の仕組みが見えてきます。
- 受託開発:依頼を受けてシステムを開発・納品する
- 自社開発:自社サービスを企画・開発・運営する
- SES:エンジニアの技術力を提供する契約形態
- 客先常駐:お客様先で働く勤務形態
- 一次請け・二次請け:プロジェクトの仕事の流れ(商流)
- 上流工程・下流工程:システム開発の工程区分
これらはIT業界を理解するうえで欠かせない基本用語です。
言葉の意味がわかるだけでも、転職活動やIT企業の求人票、業界ニュースがぐっと理解しやすくなります。
SESについてはシリーズ化して詳しく解説しています。今後は、IT業界の用語や資格などについても詳しく解説していきますので、「今更聞けない」シリーズをご覧くださいね。
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