副業している会社員は個人事業主になれる?メリット・デメリットも解説。
結論、副業をしている会社員は個人事業主になれます。
そして、個人事業主になることで、金銭面だけでなくその他のメリットも存在します、
そこで今回は副業している会社員は個人事業主になれるのかという点からメリット・デメリットを解説します。
副業している会社員は個人事業主になれる?
結論、会社員として働きながら副業で個人事業主として活動することは可能です。
「個人事業主」とは個人で事業を営んでいる人を指し、税務署に開業届を提出するだけですぐに個人事業主になることができます。
そもそも、会社が副業を禁止している場合は減給や懲戒免職などのリスクがあるため避けるべきですが、副業が認められている人であれば、あとは開業届を提出するだけで副業として個人事業主になることが可能です。
副業している会社員が個人事業主になるメリット
青色申告により大きな節税効果が期待できる
個人事業主になることで、青色申告をすることができるようになり、青色申告特別控除として最大65万円の控除を受けることができます(※平成30年度の税制改正により、令和2年分の確定申告から、青色申告特別控除額が改正前65万円から改正後55万円になりました)。
ただし、e-Taxによる申告(電子申告)又は電子帳簿保存を行うと、改正前と同額65万円の青色申告特別控除を受けることができます。
控除を受けることで、手元に残るお金の金額が大きくなるため、収入増加を目的に副業をされている方にとって大きなメリットと言えるでしょう。
屋号をつけることができる
開業届を出すことで屋号をつけることができます。
屋号をつけられるようになることで、屋号で銀行口座が作れるようになったり、社会的な信用度が上がるなどのメリットがあります。
経費計上が可能になることで節税効果が期待できる
副業をする過程で必要だった費用を経費として計上することができるようになります。
例えば、副業のためにパソコンが必要だった場合、その費用を経費として計上することができ、結果として節税効果が期待できます。
他にも経費として計上できる項目は数多く存在し、節税効果により手元に残る収入の増加に繋がるでしょう。
独立する際の足掛かりにできる
個人事業主になることで、資金繰りや青色申告、帳簿付けなど様々な事務作業が必要となるでしょう。
そういった作業は、その後独立や起業した際のいわば予行練習となり、足掛かりにすることができます。
実際に独立する際にスムーズに進めることができるという点はもちろんですが、単なる副業以上の自覚などメンタル面でのプラスも期待できるでしょう。
損益通算ができる
事業所得に対して損益通算をすることができます。
損益通算とは、利益と損失を相殺することを指します。
損益通算がされることで、損失分の利益を控除することができるため節税効果が期待できます。
損失の繰越しができる
青色申告をしていれば、3年間損失を繰越せます。
繰越しを行った分は翌年以降の所得から控除ができるため、節税効果も期待できます。
ただし、雑所得には赤字が発生しても翌年以降に持ち越すことができないため注意が必要です。
副業している会社員が個人事業主になるデメリット
失業手当が受けられなくなる
会社員が入っている雇用保険では、離職日からさかのぼった2年間のうち、12カ月以上雇用保険に加入していれば失業手当を受け取ることができます。
しかし、個人事業主として開業している場合、本業から離職したとしても無職状態とみなされず、失業手当を受け取ることができません。
会社員として働いている最中は特に問題を感じないかもしれませんが、会社をやめるとなった際に失業手当が受けられないため、金銭的にも大きなデメリットとなるでしょう。
青色申告を選ぶと手間が増える
開業届を提出すると青色申告ができるようになり、節税効果が期待できるとお伝えしました。
しかし、その分複式簿記による複雑な事務作業が加わるため、手間がかかってしまいます。
もちろん、青色申告を選択しないという手段もありますし、最近では様々なサービスにより青色申告の手間が少なくなってきています。
開業手続きなど多少の手間がかかる
個人事業主になるためには、事業を始めてから1ヶ月以内に税務署に開業届を提出することが必要です。
加えて、青色申告をしたい方は開業してから2ヶ月以内に必要書類を提出する必要があります。
そこまで大きな負担にはなりますが、多少なりとも手間がかかってしまう上に、意外と期限も短いため、意識しておく必要があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は副業している会社員は個人事業主になれるのかという点からメリット・デメリットを解説しました。
副業をしている会社員が個人事業主になることで様々なメリットがあります。
もし副業をされている方で個人事業主になろうか迷っている方は、自分の現状と照らし合わせて検討してみても良いかもしれません。
本記事が少しでもお役に立てていれば幸いです。
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[取材・編集 KROW編集部]
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