確定申告は意外と簡単?確定申告が必要な人とは? 確定申告の基礎知識をつけて複業で収入アップ!
複業と確定申告
厚生労働省が「働き方改革実現会議」の成果として、「働き方改革実行計画」を発表した平成29年3月より、複業が普及し始めています。複業が身近になり、誰でも気軽に始められるようになった分、気をつけなければならないのが確定申告です。確定申告と聞くと難しく感じてしまう方も多いのではないでしょうか?そこで、最近複業を始めた方、これから始めたいと思っている方向けに、最低限知っておくべき確定申告の基礎を解説していきます。
そもそも複業とは?
確定申告の前にまずは、複業の基礎知識をおさらいしておきましょう。
皆さんは複業に注いでどの程度ご存知でしょうか?再確認してみてください。
【複業とは】
読んで字の如く、複数仕事を持つことです。しかし、単純に仕事を複数すれば「複業」というわけではありません。複業の定義は「本業を複数同時に行っていること」です。つまり、一つの仕事を主軸にするのではなく、二つ以上の様々な業務を並行して行い、それぞれの仕事への責任の度合いが平等であることが条件です。逆に、本業を持ちながら責任度合いの低いアルバイトを行なっている場合、それは「副業」となります。
【復業の形態】
復業を行うには大きく分けて3つの方法があります。必ずしもフリーランス(個人事業主)として仕事を探す必要はありません。復業の始め方は様々で、例えば、現在会社員として本業を持っている人でも復業を始めることは可能です。
そこで、複業で収入を得る3つのパターンを紹介します。
- 会社員+フリーランス
会社員として企業と雇用契約を結んだまま、規定の勤務時間外に他の本業をフリーランスとして行う方法。雇用契約を結んでいるため、時間等に制限はあるものの、安定した収入と手厚い保障が受けられる。
- 会社員+会社員
会社員として複数の企業と雇用契約を結ぶ方法。収入は最も安定しているが、複数企業の合意が必要なため、制限が多くハードルが最も高い。
- フリーランス+フリーランス
企業と雇用契約は結ばず、フリーランス(個人事業主)として、各業務に対して業務を請け負うための契約を結ぶ。自由度が最も高いが、安定した収入と保障は約束されない。
【契約方法】
フリーランス(個人事業主)として復業を行う場合、企業と結ぶ雇用契約とは違い、業務を受注する度、契約を結ぶ必要があります。フリーランスが雇用関係のない企業等から、業務を委託される形で、案件を受注する際の契約のことを「業務委託契約」と言います。雇用契約では労働に対して給与が支払われる一方、業務委託契約の場合、業務に対する賃金は報酬として支払われます。
業務委託契約には、請負契約のように完成した成果物に対して報酬を受け取る「請負契約」と契約内容に応じた一定の時間や進行度合いに対して報酬を受け取る「委任契約」があります。
確定申告とは
それでは、複業の基礎知識を踏まえて、複業に関する確定申告についてのみ、集中的にクローズアップしていきます。
【確定申告】
申告納税を行う場合に、納税義務者がその年の実績に基づいて、所得金額とそれに対する税額とを計算し、源泉徴収額や予定納税額との過不足を確定して申告納付すること。
https://sakura-paris.org/dict/広辞苑/content/3535_1778
確定申告を簡単に説明すると、収入と経費を元に自ら1年間の所得を算出し、所得税を納める手続きのことです。
確定申告が必要な人
確定申告が必要な場合は様々ありますが、今回は上記で説明した【複業の形態】を元に、複業を行なっている人に絞って解説します。
- 会社員+フリーランス
確定申告が必要です。
会社員として雇用契約を結んで得た収入分は、基本的に企業が年末調整により税金の管理をするので、確定申告は不要ですが、フリーランスとして業務委託契約を結んだ案件に関しては確定申告する必要があります。
- 会社員+会社員
確定申告が必要です。
会社員として複数の企業と雇用契約を結んでいる場合でも、確定申告は必要です。なぜなら、年末調整は一つの会社でしかできないからです。一社のみで年末調整をした場合、それ以外の給与を含まず税金を算出することになります。そのため、複数の企業から給与を得ている場合は、全ての給与の合計金額を元に、所得税を再計算する必要があります。その旨は必ず事前に各企業に報告しておきましょう。
- フリーランス+フリーランス
確定申告が必要です。
全ての所得が業務委託契約を結び報酬を得ているため、全ての所得を合計して所得税を算出する必要があります。
所得税の課税対象は「所得の合計がアルバイトの場合は年間103万円以上、会社員の副業の場合は年間20万円以上」というボーダーが定められていて、それを下回る場合、確定申告は不要です。しかし、本業を複数持つ「複業」の場合はそれらの基準を超える場合がほとんどのため、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は前年度の所得を元に、2月16日〜3月15日の期間中に行いましょう。
- 確定申告に必要な書類の準備
●給与所得や公的年金等の源泉徴収票(原本)
●私的年金等を受けている場合には支払金額などが分かるもの
●医療費の領収書等、社会保険料(国民年金保険料)控除証明書、生命保険料の控除証明書、地震保険料(旧長期損害保険料)の控除証明書、寄附金の受領証
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2016/a/02/2_01.htm
2. 確定申告書の準備
確定申告書の用紙は税務署で貰う、またはインターネットからダウンロードできます。
3. 申告書の作成
国税庁の『確定申告書等作成コーナー』を利用すれば、必要事項を入力するだけで申告書や計算書を自動的に作成することができます。
4. 申告書の提出
確定申告の提出方法は、窓口持参、郵送、オンライン提出の中から選択可能です。
より詳細な説明は『国税庁ホームページ』より確認ができます。
この他にも、「確定申告記載例」や「確定申告に関する手引き」等、国税庁のホームページには確定申告を行う上で参考になる内容が多数掲載されているのでご活用ください。
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[取材・編集 KROW編集部]
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