複業をするために行政書士の資格を取るのもアリ?

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複業をするために行政書士の資格を取るのもアリ?

行政書士とは?

行政書士は、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類、権利義務に関する書類、事実証明に関する書類の作成や提出手続きを行います。この書類の作成は、行政書士の独占業務であり、行政書士の資格なしでは作成することはできないのです。行政書士法に基づく国家資格となります。

国民と行政をつなぐ法律の専門家として、近年ますます注目されています。

行政書士の主な業務

行政書士は、書類の作成代理人として、法的問題点が起こらないよう、予防法務的視野に立って契約書等の作成をしていきます。また、
行政書士は、以下の書類について業務として作成することができます。

1,官公署に提出する書類

各省庁、都道府県庁、市・区役所、警察署等の官公署に提出する書類の作成と提出手続きの代理、また書類作成に関する相談業務が主な仕事になります。

2,権利義務に関する書類

権利業務に関する書類とは、権利の発生、存続、変更、消滅の効果を生じさせることを目的とする意思表示を内容とする書類のことです。

権利義務に関わる書類の作成例としては、「遺産分割協議書、各種契約書、年初、示談書、内容証明、告発状、嘆願書、始末書、定款」などが挙げられます。

3,事実証明に関する書類

事実証明に関する書類とは、社会生活に交渉を有する事項を証明する書類のことです。

具体的には、各種議事録、会計帳簿、貸借対照表、損益計算書等の作成が挙げられます。

以上のような書類の作成、そして提出代理を行うだけではなく、その書類作成におけるコンサルティングに関しても取り組んでいくのが行政書士の仕事なのです。

業務の具体例

続いては、行政書士の業務の具体例についてみていきたいと思います。

業務は大きく分けて2つに分けられます。

1,暮らしに役立つ業務

①遺言・相続 

遺言書の作成の支援、遺産相続では遺産分割協議書等の作成、相続財産の調査を行います。法的分野からのアドバイスも併せて行うこともあります。

②契約書

会社が他社と結ぶ契約書のほか、お金の貸し借り(金銭消費賃借契約)・住居用に家を借りる(賃貸権)などに関する契約書を作成します。

③運輸関連業務

自動車ナンバーの変更や名義変更、車庫証明等に関する申請手続きを行います。

④国際関連業務

日本の国籍取得を希望する人の帰化申請の手続きを行います。

⑤民事業務

交通事故に関する書類作成やクーリングオフの手続きなどを行います。

⑥成年後見

高齢や認知症等で判断力が十分でない人のサポートを行います。

2,ビジネスに役立つ業務

①外国人雇用関連

出入国管理についての一定の研修を受けた「申請取次行政書士」は、申請人(外国人)本人に代わって、出入国在留管理庁へ申請書などの提出を行います。

②会社設立

会社設立に関する書類の作成・申請に関して相談段階からかかわっていくことも多くあります。

③知的財産権

著作権の文化庁への登録申請を行います。また逆に他人の著作権を侵害しないようにアドバイスをすることができます。

④許認可申請

建設業や運送業、産業廃棄物処理業、飲食店、化粧品の製造・輸入販売業等の許可申請手続きを行います。

⑤書類作成、コンサルティング

内容証明、会計帳簿、実地調査に基づく図面類など事実証明や権利義務に関する書類を作成できます。また、書類作成に伴う相談業務を通じて、依頼者の抱える経営・法務問題に関して、関係諸法令に精通する相談者として、アドバイスをすることができます。

行政書士を目指すには?

一般的には行政書士試験合格に必要な学習時間は、法律既修者で500時間程度、未修者で800時間程度といわれています。具体的にどのような方法で学習を進めていく方法があるのでしょうか?

1,予備校

予備校での学習は、試験合格へのノウハウを持った講師による効率的な学習を受けられるのがメリットとしてあげられます。ただし、ほかの学習方法と比べて学習に費用が掛かることや時間や場所が縛られてしまうというデメリットがあります。

2,通信講座

通信講座では、比較的安価で計画的に学習を進めることができるのがメリットです。通学時間等がないので、空いた時間を有効活用して学習できるのもよいところです。しかしながら、自由度が高いがゆえに続かないというパターンもありえます。

3,独学

最もコストがかからないのが自分でテキストを探して学習を進めるというものです。しかしながら、数あるテキストから自分に合ったものを探す手間や、モチベーションの維持などが課題となってくると思います。

複業としての行政書士の仕事を行う場合

以上のように行政書士の資格を取得するには様々な方法があり、どの方法にしても努力を重ねていけば本業を行いながらでも取得は可能だといえます。

資格を取得したのち、複業として行政書士の仕事を行う場合、どのような業務があげられるのでしょうか?

1,相談・調査業務

先述の各種書類の作成や相談業務に関しては、稼働時間も自ら自由に設定しやすいですし、限られた時間でも柔軟に対応がしやすく副業にも向いているといえます。

2,公的補助金・助成金の受給申請

こちらに関しては、比較的短い時間で対応することが可能なことが多く、交付される金額に応じて大きな報酬を得ることも可能です。

3,契約書の作成・チェック

業務委託契約書や売買基本契約書、秘密保持契約書、契約の解除に関する覚書・通知書など、各種契約書の作成およびそのチェックにしぼって仕事を取れば、1件あたりに長期的な拘束を受けることなく、本業とのバランスも取りやすいです。報酬に関してはほかのものと比べやや低くはなりますが、本業とのバランスを考えて仕事を選ぶことも重要になります。

まとめ

今回は、行政書士の業務内容や、複業として取り入れる場合のポイントについてみてきました。行政書士のような資格は、仮にすぐに仕事に直結しなくとも将来的に複業として仕事を行う際などに大変役に立つものです。行政書士にしかできない仕事も多岐にわたり、とても価値のある魅力的な仕事ではないかと思います。

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