営業を業務委託する場合のフルコミッションと売上保証の違いとは?
業務委託とは、企業が業務の一部または全てを外部の事業者や個人に委託することを指します。業務委託には雇用関係は生まれず、委託側と受託側の立場は対等になります。正社員は企業との間に雇用契約を結ぶため、雇用関係の有無が正社員との大きな違いとなります。
今回は、この業務委託を営業職で取り入れる場合のポイントについて考えていきたいと思います。
企業が営業を業務委託にするとき
まだあまり名の知れていない企業が、優良商品を開発し販売したいというときに必要とされるのが「営業力」です。自社の営業力がまだ十分に養われていないようなときには、ほかの企業に営業を委託する営業代行、もしくは個人に営業を代行してもらうというケースがあります。
後者を選択する場合に、個人事業主と業務委託契約を結ぶことになります。
この場合、一定の成果、つまりは売上を上げることで報酬を得ることになることから、営業の業務委託契約は、請負契約となるケースが多いといえます。
フルコミッションとは?
営業の業務委託契約を結ぶ場合に耳にするのが、「フルコミッション」という言葉です。
フルコミッションとは、完全歩合制のことです。
仕事の成果に応じて報酬が支払われる、完全歩合制の給与形態です。
営業の場合には、商材を売れば売っただけ報酬額も上がるため、実力次第で企業に雇われている営業職より稼ぐことが可能です。
ただし、フルコミッションには基本給がなく、成果を上げなければ報酬はゼロということを忘れてはなりません。
このような給与体系は、雇用関係を結んでいる場合にはないものであり、業務委託契約を結ぶことができる個人事業主だからこそのものであるといえます。
営業の業務委託のメリット、デメリット
まず初めにメリットは、完全歩合制なので、大きな成果を上げればそれだけ大きな報酬を得ることができます。
会社に属し、そこである程度天井の決まった給与体系のなかで働くことに不満を持っていたり、もっと実力を認められたい、試したいといった方には向いている働き方ではないかと思います。
営業報酬については、1件受注あたり売上の20%~80%と大きいものとなっています。
一方で、デメリットとしては、先述の通り成果が上げられなければ報酬はゼロとなってしまう危険があるということです。企業では最低賃金の保証がされますが、それがないところは注意すべき点です。安定した収入を希望する人には向いてない働き方です。
売上保証のある業務委託とは?
企業にとっても個人事業主にとってもメリットのある売上保証のある業務委託とはいったいどのようなものがあるのでしょうか?
例えば、宅配サービスや、ルートセールス、そして建築関連の仕事などといったものが挙げられます。
これらは共通して、仮にトラブルが発生した場合に企業にとっても大きな信用問題に発展しかねないということが挙げられます。
具体的には、独立開業するのをサポートしてくれたり、見込み案件を供給してくれたり、売り上げまで保証してくれるといったものです。
個人事業主にとっては、最低限の収入を維持できるということと、開業までのサポートを受けられる等のメリットがあります。
また企業にとっても、雇用するのと比べて人件費の削減になったり、また不要となった場合には契約を打ち切るということも可能という選択肢が増えるというメットがあります。
どのようにして仕事を探す?
では、いざ個人事業主として仕事を探す場合にはどのような方法で行えばよいのでしょうか?
基本的には、アルバイト情報誌の求人を探したり、求人サイトで自分に合った条件で検索するといった方法が挙げられます。
また、そのほかに営業の業務委託に特化したリファラル営業サイトというものもあり、そちらを利用するという方法もあります。
リファラル営業とは紹介営業を意味し、人からの紹介を活用した営業方法のことです。見込み顧客を紹介するという仕事内容としては比較的簡単なものが多く、初心者や副業として始めたい人向けのものだといえます。
まとめ
自分が個人事業主として、自分の営業力をもっと試してみたいと考えている人や、今の職場の賃金や待遇に満足していないといった人は一度検討してみる価値はあると思います。しかしながら、これまでお伝えしてきたとおり、営業の業務委託には、メリットもデメリットも両方存在します。
もし、挑戦してみたいと思っている場合には、今一度それらについてしっかり理解をしたうえで、自分がいざ営業の業務委託契約を結ぶとなったらどのような条件を提示したいのか、どこまでだったら妥協できるのか、また現状ではどのような案件があるのかなどについてもよく考え、進めていってほしいと思います。
そうして、自分の力を最大限に活かせる働き方ができたらよいと思います。
このような業務の場合には、企業は売上保証をしながら、業務委託契約を結ぶという方法もあります。
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[取材・編集 KROW編集部]
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