副業人材の活用法とは?これからの時代には必要不可欠?企業から見たメリットや具体的な活用法について解説!
2018年、厚労省はモデル就業規則にて副業禁止の規定を削除するとともに、「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を作成しました。これらの流れで2018年は副業元年とも呼ばれ、大手企業を中心に副業が解禁され始めています。
今後、副業に取り組む人は増加すると考えられます。企業側から見ても、副業人材の増加は多くのメリットがあり、活用の必要性も高くなるでしょう。この記事では、副業人材の活用について、その必要性やメリット、活用法について解説します。
副業人材活用の必要性が高まる理由
まずは、企業で副業人材の必要性が高まると予想される理由を解説します。
生産年齢人口の減少
近年の日本は著しい少子高齢化の傾向にあります。
少子高齢化の進行により、我が国の生産年齢人口(15~64歳)は1995年をピークに減少しており、2050年には5,275万人(2021年から29.2%減)に減少すると見込まれている。生産年齢人口の減少により、労働力の不足、国内需要の減少による経済規模の縮小など様々な社会的・経済的課題の深刻化が懸念される。
出典:総務省 令和4年版情報通信白書 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r04/html/nd121110.html
企業によっては労働力が不足し、自社の社員だけでは必要な業務を遂行出来なくなる場合も発生するでしょう。この場合、不足分の労働力を副業人材で補う状況が考えられます。
急速な社会情勢の変化
現代では社会情勢が激しく変化しています。過去数十年で国内にパソコンとインターネットが普及したかと思えば、スマートフォンが登場し、瞬く間に世界中に浸透しました。更に近年ではブロックチェーンの登場やAIの目覚ましい進歩など、社会インフラの発達にあわせて技術進歩は加速する一方です。
また、インドや中国などかつての発展途上国は大きな経済成長を遂げ、これまで縁のなかった海外企業との取引増加も予想されます。
このように目まぐるしいスピードで社会が変化していく中で、都度自社の従業員に新しい技術やスキルを習得させるのは、困難かつ非効率的です。状況にあわせて副業人材から特定分野の専門家を招いたほうが効率的な場合もあるでしょう。
副業人材を活用するメリット
企業が副業人材を活用することで、以下のメリットが考えられます。
人件費の抑制
通常、企業が新しい従業員を雇い入れると、採用コストに加えて給与や各種社会保障の負担も増加します。日本は厳しい解雇規制が定められているため、仮に労働力に余剰が生じても、基本的に従業員を雇い続けなければならないため、コストは長期に渡り発生し続けるでしょう。
もしも企業が必要な時だけ必要な労働力を、副業人材から業務委託などで集めた場合を想定します。すると、業務委託のため社会保障の費用は基本的に発生せず、その都度契約を結べば良いため、人件費を大幅に抑制できます。
自社にないスキルやノウハウを活用できる
外部の人材に働いてもらうことで、社内の従業員が持ちえないスキルやノウハウを、すぐにビジネスに活用できます。副業人材から得たノウハウやスキルは、ぜひ可能な範囲で自社内にも共有してもらいましょう。
副業人材から刺激を受けることで、自社社員のスキルアップも期待できるほか、新しいイノベーションが生まれる可能性もあるでしょう。
自社社員の負担減
従業員にとって、通常業務をこなしながら、新しい業務や慣れない業務に取り組むことは少なくない負担となります。また、企業によっては毎年繁忙期の度に労働力が不足し、従業員が疲弊しているケースもあるでしょう。
副業人材を活用することで、特定の業務や新しい業務は外部の専門家にお願いし、不足している労働力は必要なタイミングで補うことが可能になります。自社社員の負担も減少させられるでしょう。これにより、自社社員には本人達が得意とする業務に集中してもらうことが可能となります。
副業人材の活用法
それでは、実際に副業人材を活用する方法について、3つのタイプに分けて解説します。
タスク型
まずは、タスク型について解説します。これは従来の外部への業務委託に近い形式であり、作業期間や作業内容、納品物が明確に定められているものです。
具体的にはデータ入力や、文章のライティング、イラストや企業ロゴのデザインなどが挙げられるでしょう。
副業に取り組むサラリーマンや子育て中の主婦など、幅広い人材が取り組んでいます。
プロジェクト型
二つ目に挙げられるプロジェクト型は、特定の分野について深い知識や経験を持つ人材に、一つの案件やプロジェクトに取り組んでもらう形式です。
具体的にはシステム開発やWebサイトの立ち上げ、商品のプロモーションなどがあります。
プロジェクト型で活躍する人材には、タスク型よりも中長期的な労働期間と、専門知識・スキルが求められる傾向にあります。
ミッション型
最後に解説するミッション型は、タスク型やプロジェクト型と違い、明確な納品物や期限は存在しません。自社の社員と近い目線で、会社全体の課題の解決を目指します。
具体的には経営改善のコンサルティングや、人材開発などが挙げられます。
今回挙げた3つの活用法の中では最もプロフェッショナルな知識やスキル、経験が要求されます。
まとめ
以上、企業側の視点による副業人材活用の必要性やメリット、その活用法について解説しました。
副業人材活用の必要性や機会は今後ますます増えていくことでしょう。
経営者の方々は自社で副業人材を有効活用できる方法を模索し、副業人材として今後活動していく方々は、企業側の事情やメリットを意識して活動していくことをおすすめします。
「複業」をはじめよう!
KROWはこのようなご自身の持てる能力を広く社会に還元する(複業=Multiple job)意欲のある方をサポートしおつなぎしております。
現在会社員の方はもちろん、フリーランスの方、資格をお持ちの方、起業家の方など「真の意味の複業」を目指す人を募集しています!
[取材・編集 KROW編集部]
コメント