複業留学って何?働きながら参加できる?会社合意の上で複業してスキルアップのチャンス!
「複業留学」という言葉は聞いたことがありますか?あまり聞き馴染みのない言葉かもしれません。この記事では、最近話題になりつつある「複業留学」について徹底解説します。
複業留学とは
複業留学とは、企業と雇用契約を結んでいる社員が、その企業に籍を置きながら、他企業に派遣され働くことを指します。複業留学を別の言い方に置き換えると「越境型研修」となり、その名の通り研修的な立ち位置で扱われています。主にベンチャー企業に複業留学するケースが多いと言われていて、その期間は数ヶ月間と短期間で行うのが主流です。派遣先では相手企業の従業員とチームになり活動します。
複業留学が誕生した背景
複業留学が誕生した背景には、平成29年3月に厚生労働省が発表した「働き方改革実行計画」が関係しています。「働き方改革実行計画」は平成28年に、安倍元首相が議長となり発足した「働き方改革実現会議」の成果として発表された計画です。そもそも「働き方改革実現会議」が発足した主な理由として、少子高齢化が進む日本で、一人でも多くの人が活躍できる社会を目指すことが挙げられます。多種多様な背景を持つ人々が心身ともに健康で平等に働けるよう、働き方に関する問題解決を解決することを目標としています。
その問題を解決する手段の一つとして、「働き方改革実行計画」では、兼業(複業)・副業を推進しています。なぜなら、労働者が兼業(複業)・副業を行うことで、将来的に選択肢を増やせるよう、準備ができるからです。高齢化社会において、高齢者の労働に関する問題は避けて通れません。それを、今のうちに対策しておく意味でも兼業(複業)・副業は有効だと言えます。また、企業にとってもメリットはあります。自社内だけでは限られてしまう知識やスキルを、インプットできる機会になるからです。企業自体の体制を変えることは難しいですが、労働者が兼業(複業)・副業を行うことにより、情報が入りやすい環境となり、企業の活気に繋がることが期待できます。企業が10年続く確率は10%にも満たないと言われています。しかし、新しい情報をインプットしやすい環境を作ることにより、企業寿命伸びる可能性もあります。このように、様々なメリットを考慮した上で政府は企業側に、労働者が希望する場合、兼業(複業)・副業が可能となる環境整備に努めるよう促しています。
計画発表翌年の平成30年には、企業や労働者に向けて兼業(複業)・副業に関するガイドラインが発表され、令和2年には改訂も行われました。ガイドラインは、兼業(複業)・副業を行う上での注意点を明確化するために、日々見直されています。
さらに新型コロナウイルス感染症の影響もあり、働き方は大きく変化しました。本業でのテレワークが増えた上に、場所や時間を問わない副業も大幅に増加しました。例えば、「今まで会社への出退勤に使っていた時間を副業にあてる」など、個人の時間の使い方は自由度を増しました。さらに、コロナの影響で一つの仕事に絞ることへの不安感が増したことも事実です。将来への投資や保険といった目的で、兼業(複業)・副業はより注目される様になりました。これを受け、政府にはガイドラインの更なる改訂が求められています。
この様に、日本では短期間で兼業(複業)・副業に対する認識に変化が現れました。政府が推進することにより、兼業(複業)・副業は身近なものとなり、企業と労働者は働き方を改めて見直す機会が増えたと言えます。
なぜ複業留学が良いのか
しかし、政府が兼業(複業)・副業を推進しているとは言え、多くの企業ではまだ兼業(複業)・副業が解禁されていないのが事実です。多くの企業で、少なくとも議題に上がるレベルまでには身近なものとはなりましたが、デメリットの方が大きいと感じてしまう企業の方が多いことが事実です。例えば、兼業(複業)・副業による過労や、本業が疎かになるといった懸念点が挙げられます。また、大抵の企業は以下のような問題に必ずと言っていいほど直面してしまいます。
問題1:就職先の企業とは全く関係のない職種での兼業(複業)・副業
例えば出版社に勤務している社員が、副業として夜間にコンビニで働いた場合、本業へ還元できる知識や経験が増えるとは言い難い。
問題2:企業間守秘義務
兼業(複業)・副業を許可したとしても、社内で得た知識や情報は一切社外秘という場合、企業側にメリットがない。
これらの問題を解決するのが「複業留学」です。複業留学の場合、企業にとってプラスになる留学先を選択することができます。また、双方の企業に同意があってこそ行われるシステムなので、従業員を派遣する側の企業は従業員のスキルアップを期待できますし、受け入れ側の企業は派遣された従業員を通して新しい知識や情報を手に入れることができる他、マンネリ化しがちな社内の業務に対して、新しい風を吹かすことができます。今までなかった発想や解決策が提案されることが一番のメリットです。また、企業間の交流も深まり、情報交換がしやすい環境になることが期待できます。
まとめ
- 複業留学とは、別名「越境型研修」と言い、従業員が短期で他企業に派遣されグループワークを行う
- 複業留学の背景には「働き方改革実行計画」が大きく関わっている
- 兼業(複業)・副業のデメリットや問題点を解決するシステムが複業留学
- 複業留学を行うことで、双方の企業にとって知識や情報の交換の機会が増える上、個人のスキルアップにも繋がる
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[取材・編集 KROW編集部]
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