プロボノって何?具体例や活動への参加方法を解説!
聞いたことがあるようでいまいち意味が分からない「プロボノ」。これには、本業のスキルを活かした無償の社会貢献活動という意味があります。
複業がトレンドの現代社会において、プロボノにはどんなメリットがあるのか、実際の活動や求人について解説していきます。
プロボノ活動ってどんなもの?
冒頭でも述べましたが、プロボノ活動とはボランティア活動の一つであると言えます。ボランティアのそもそもの意味は、自分のやりたいこと、関心のあるテーマに自分の意思で参加していく社会活動です。その中でも、プロボノは普段の仕事の知識やスキルを活かして、専門性を発揮していく活動のことを言います。
「プロボノ」は、「公共善のために」を意味する” pro bono publico”というラテン語が語源です。初期には弁護士など法務関係の職業の人々が無償で行う、ボランティア活動を指しました。
皆さんもコマーシャル等で聞いたことがあるかと思いますが、弁護士事務所が無料で法律相談を行っていますよね。実際の問題解決に進むと有料となりますが、困っている人の為、より良い社会の為に間口を広げていくことは、社会貢献活動と言えます。
プロボノ活動の具体例
プロボノ活動は今や世界中で広がりを見せています。ここからは、実際世界で行われているプロボノ活動を見ていきましょう。
アメリカ
アメリカにおいて、プロボノは100年以上前から行われてきました。元々、裁判や訴訟が日本より活発なアメリカですが、貧富の差が激しいアメリカは、弁護士費用を用意できない低所得者も多くいます。
全米法曹協会(「ABA」)、州及び地域の弁護士会は、この問題に取り組むため、低所得者層及び社会的弱者に弁護士の時間の一部を無償の法的サービスに充てるよう奨励しています。
※参照 ABA プロボノ・公共サービスに関する常任委員会 規則第6.1注釈
1993年2月、 ABAの評議機関は、ABA規則を改正し、弁護士に対して最低年間50時間のプロボノ活動を提供することを奨励しました。
州によって違いはありますが、アメリカはプロボノ発祥の地という事もあり、弁護士など法務関係において活動が活発なようです。
ヨーロッパ
ドイツやフランスを中心に、プロボノサミットが開催されていて、自身の活動やインパクトなどを周りと共有できる団大活動も盛んに行われています。
ドイツ、フランスではプロボノ活動を申告すると税金控除を受けられる仕組みが導入されていて、社会制度的にも市民権を得ているシステムとなっています。
日本
日本では言葉の認知度こそ低いですが、活動は徐々に広がりを見せています。
まだまだ記憶に新しいですが、2011年の東日本大震災が起きてからは、弁護士や中小企業診断士などが、復興活動として被災地域に赴き、企業や商店などの復興を支援する取り組みを行ってきました。
プロボノ活動の募集はどこで行っているのか?
プロボノ活動を実際に行っていくにあたって、まずは志望者の募集を行っているマッチング業者に問い合わせましょう。その業者から地方自治体、NPO団体等への仲介形式が多いので、マッチング事業を行っている業者を見つけるのがおすすめです。
一例として、「認定NPO法人 サービスグラント」という法人があります。
ビジネスパーソンに向けて、会社内だけに囚われない幅広いスキルの活用を目指して、プロボノ活動のマッチングサービスを行っています。
参加者は約4800人、募集プロジェクトは約1150件と、大規模で幅広い種類の中から自身のスキルに特化した案件を選択することができます。(2022年5月現在)
※参照 サービスグラント
プロボノ活動を行う上での注意点
実際に活動を行うにあたって以下の注意点もあります。
- 活動内容と自身のスキルに不一致が合った
- 賃金が発生しない
- 体力的に仕事との両立を実現できない
活動を行う前にしっかりと理念や活動内容、必要スキル・資格等を調べてから行うようにしましょう。希望と不一致してしまうと、そこから得られるメリットも少なくなってしまいます。
また、プロボノは基本的に無償での奉仕活動です。賃金を貰うことでやりがいや満足感を得るのも大切ですが、そこに重きを置いている方はプロボノの恩恵を感じづらいと思われます。
また、本業以外の時間を使って活動を行うので、活動への比重を大きくし過ぎてしまうと、体力的に続けていけず、結局共倒れになってしまいます。そうなっては本末転倒なので、しっかり休養を取ったり、本業や家庭とのワークライフバランスを考えたりして、応募するようにしましょう。
まとめ
プロボノ活動は、自身の本業のスキルを活かして社会貢献活動を行い、自分も社会も互いに発展していける活動です。
複業時代の今、会社だけではなく幅広い視野を持って社会に貢献していきましょう。
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[取材・編集 KROW編集部]
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